凜々が前に話してくれたことがある。
夕方ごろ、俺が買い物から帰ってきて一休みしていた時だった。
「旅館やレストランなどでメニューのランクが『松』『竹』『梅』とあったら太郎はどれを頼む?」
「そんなの頼めるやつを買うだろ」
貧乏人の俺はランクは問題じゃない。金額が問題なんだ!!!!
「そっか、それじゃ『梅が3000円』『竹が6000円』『松が1万5000』だったらどれを選ぶ?」
この質問みんなはどう答える?
俺はどれも頼める余裕が無い。
まぁいちばんスタンダードな竹を選ぶだろ。
「竹」
「あー、やっぱり。世間一般的にも、松竹梅とあったらみんな真ん中の竹を選ぶらしいの」
あー、何となく気持ちわかる。
「でも、私は絶対に松を選ぶ。お金があったら太郎もそれを選ぶでしょ?」
そりゃ凜々はお金もっているんだから、一番高いランクも頼むことできるだろう。
でも俺も同じように一番高いランク頼むかな?
損する気がする。
「いや、選ばないと思う。」
「どうして?」
「松よりも倍以上高い竹のコースを選んだ所で、美味しくなかったらどうするって考えるからかな。そこにお金使うなら、お土産とか、そっちに使う。」
「あ、もう全然考え方が違うね」
どゆことー
「松竹梅があって梅が1番ランクが低いんでしょ?」
そうだな
「だったら1番ランクが高い松を選ぶと、その店の限界を知ることが出来るでしょ?」
うぬ
「変に竹梅を選んで美味しくなかったり、物足りなかったら、松を選んどけば良かったなーって損した気持ちになる。
それだったら松を食べて失敗を感じても、竹梅を選ばずに、もうその店には行くことがない。それって得した気持ちにならない?」
「いや、松のコースなんて頼んだことないし考えたこと無かった。」
凜々はなにかを考えている表情
「絶対に松がいい。金銭面に余裕がないなら仕方ないけど、あるなら絶対にその方がいいと思う。」
お店のコースについてそこまで考えたことなかったなー
確かに考えてみると
・AとBとCのお店があった場合
・どれも気になったけれど一番最初にAの店に行った。
・Aの店の一番高いランク。つまりA店が出せる最大限のサービスを受けたとき
思っていたのと違うとなったら、次店を選ぶときA店は選択肢からなくなる。
・だけど、A店の中ぐらいのサービスを受けたとき
・きっと大半はこう思う。
「こんなもんか」って
・そう思ってしまうと、次A、B、Cの選択肢の関係性は変わらない。
・むしろ一度行ったことがあるA店を選ぶ確率が上がるんじゃないか?
・そしてA店の一番高いランクのサービスを受けて良かったときの場合
凄く感動して「こんな素敵なお店があったのか!!」
とすごく感動したし美味しくて余韻が残るほどいい経験をしたとしよう。
・そしたらBとCの選択肢がなくなってこれからずっとAに行けばよくなる。
・もちろん、いろんなお店行きたいって気持ちがあるならBとCのお店も言ってもいいと思うけど、なかなか感動するお店に出会うことないと思う。
正直、安くて美味いものって素敵だと思うけど
これが金持ちのマインドってやつなのかも
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