金持ち彼女の凜々はIT関係の仕事をしている。
その仕事の関係でアンティークのカップが必要で発注していた。
なんか前にそんな事言ってたような気がしてたけど俺は忘れてた。
凜々からLINEが来て初めて思い出した。
「最悪、カップ欠けてる」
写真を見るとティーカップの下の部分が少し欠けていた。
きっと配送中に割れたんだろうと思う。
別にそのぐらいいいんじゃないか?って思ったけどそうはいかないらしい。
このティーカップは映像に使うもので1度映るとと2回目の撮影にもなければならない。
しかも撮影がもうすぐあるから今から代品を探しても間に合わない。
らしい。
「100円均でも似たようなのあるだろ?」
「高級感が違うの。これアンティークのもので30万もしたんだよ」
30万!?
撮影にちょっと使うだけのものに30万もかけたのか?
「ちょっと運送会社にクレーム入れる。あと購入したところにも連絡する」
凜々はそういい連絡し続けた。
主に運送会社にだ。
スケジュールに間に合わせて購入したのに壊れてた件を伝えると
運送会社的には現金を返金して商品を返してもらうか。そのまま使ってもらうかの2択を提示したのだが
凜々は納得せず抗議した。
「あの、そちらのミスでこちらの仕事に遅れを出せって話をしているのですか?
それじゃその遅れた分の被害額をそちらで払っていただける。そういう話ですか?違いますよね。
こっちとしてはスケジュールを間に合わせたい。なので商品の返品は出来ません。
ですが、そちらのミスで届いた商品が破損しているのになんの対応もなくそのまま使えっていうのはおかしい話ですよね?
30万全部弁償しろとまでは言いません。
海外から取り寄せたもので同じ商品もないので、同じものを用意することも出来ません。30万同等のものを今すぐ購入して用意するのもアナタでは不可能ですよね?
でしたら、何割か保証してもらうのが私の条件です。それ以外認めません」
横で聴きながら怖いなーって思ってた。
向こうの人もすぐには即決出来ず。2、3日待ってほしいと頼まれ、凜々は待つことにした。
そして、3日後凜々は運送会社の上司的な人と話しているようだが
これがまた最初の人と同じことを言い出したので凜々がかなり不機嫌になり、同じ説明をした。
結果……運送会社の上司が家に来ることになり商品の写真を撮り、10万円弁償して土下座する勢いで謝りこの話は解決した。
凜々は気に食わない顔をして、
もっと早く対応出来なかったのか?結局遅れが出たことに腹を立てて運送会社の人にクレームを言っていたが
どうすることも出来ないので、仕方なく解決したって感じだ。
この件で分かったことがある
凜々は怒らせるべきじゃない。
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