俺の彼女は年収5千万の金持ちだ。うらやましくないと言えば大きい嘘になる。
「いいよなー凜々は金持ちになれて」
「私はまだ金持ちになったとは思ってないよ」
凜々はいつもこう言う。
「それじゃどうなったら、自分はお金持ちになったと思えるんだ?」
「うーん飛行機のファーストクラスを気兼ねなくバンバン乗れるようになったときかな?」
ファーストクラス?
「今、乗ろうと思えば乗れるんじゃないの?」
「いやいや、アメリカまで行こうと思っても ファーストクラスに乗ると往復で200万ほどかかるの。 さすがに、遊ぶお金とは別に200万使うのがちょっと気が引けちゃうかな…… エコノミーだったら10分の1ぐらいの値段で乗れちゃうから、今の私はエコノミーを選んじゃう。 だからまだ、金持ちになったとは思えない。」
次元違う。
俺はあっけにとられて言葉が出なかった。
海外旅行なんていけたらいいと思ってたけど、凜々はそこに行くまでの過程まで考えて自分の今いるレベルを出してるんだ。
「んじゃ海外旅行行くとき、俺をエコノミーに乗せてな」
「絶対いや」
なんでだよーーーーーー!!!!!!!!!!!!
「自分で出せるようになりなさい」
意地悪な顔をする凜々
海外旅行代なんてすぐに出せるわけないだろー
俺は海外旅行行けるように努力したいなっと思った。
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